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【1】オレオレ詐欺
オレオレ詐欺

 ちょっと今更感が強いですが、まずは分かりやすいものから。
 また、一概にオレオレ詐欺と言ってもだいぶん多様化していて、多く認知されているものとのギャップがあるかもしれませんのでおさらいがてら勉強しましょう。

オレオレ詐欺とは
 「オレオレ詐欺」とは「振り込め詐欺」の1つです。
 「振り込め詐欺」とは相手をだまして金銭の振り込みを要求する詐欺事件の総称として警察庁が使用を決めた名称です。
 簡単に手口を説明すると、若い人の声で高齢者に電話をかけ、子や孫を装ったうえで困窮した状況を訴え、金が必要としてだまし取る詐欺です。お金は指定した口座に振り込ませます。
 電話での第一声が「オレオレ」である事から、俗に「オレオレ詐欺」と呼ばれていました。
 広く認知されたことからこの詐欺は激減しましたが無くなってはいません。
 最初の頃は手当たり次第に電話をかけて丸め込むといった単純な手口ですが現在ではチームを組んで襲ってきますので、しっかりしないと危険です。
 また検挙率が低いのも特徴です。(2006年度の検挙率は16.0%)

 内容は「交通事故」「痴漢」「会社のお金の横領疑惑が息子・娘に」「財務省」「法務局」などさまざまです。
 電話をかけてくる役者も複数人になり、当事者だけでなく警察や弁護士のなりすましがたたみかけてくるので、動転してひっかかってしまう人も無くなりません。


副産物の悪
 この犯罪を行うにあたって用意しないといけない悪があるのでそれも紹介しておきます。

1.個人情報のリスト
 私立大学生の親のリストや、会社役員のリスト、一人暮らしのリストなどが最優先で必要です。
 個人情報流出が問題になっている背景はこういった詐欺事件のスターターとなる恐れが強いからです。
 ただで配られている学校や会社の名簿なんかを買う者がいるのも犯罪に利用する目的があるからですので絶対に売らないようにして下さい。

2.架空名義の携帯電話、銀行口座、インターネット回線
 最近では取締りが厳しいのでお金の欲しい人から買います。
 お金に困っている人が多いので買えるそうです。
 絶対に悪用以外にありえないので売らないで下さい。

3.現金受取人
 銀行に現金を出金に行くだけのバイトですが値は良いです。
 しかし、現行犯逮捕される最も危険なポジションですので絶対にしないで下さい。

 これら1〜3の募集は新聞の3行広告でなにげに載っていることもあるので注意して下さい。お金に困っていても絶対に関わってはいけません。
 これらは学生だけではなく結構いい年をした大人もひっかかっています。
 直接人を傷つけるわけではないので犯罪に加担している実感が薄い、或いは認知していないと思いますが、これを機に覚えておいて下さい。

防御方法
防御方法  以下の方法でかなり注意できるはずです。

1.ATM
 ATMを使って振り込むような流れになればそれは100%詐欺です。
 税務署職員を装い「税金の滞納をATMで至急振り込みしてください」とか、弁護士だと語り「訴訟取り下げ費用を振り込んでください」とかいろいろありますが、至急ATMで振り込む必要などありえないので無視して完了してください。

2.再確認
 一度語ってきた場所(警察、財務省、娘・息子など)にこちらから電話してみるだけでOKです。

【とは言うものの……】

 以上のことで防げると言われています。
 とは言うものの、普段なにげなく平和な生活を送っている者にとって「動揺しない、慌てない、詐欺かもしれない!と疑ってみてください」とか「脅迫めいた言動を受けることもありますが、毅然とした態度で接し、すぐに警察に通報してください」とか言われても、ちょっと無理です。
 警視庁は「『大阪のオバちゃん』は振り込め詐欺にあいにくい」突っ込みに学ぶ、とか言いますが、そうとう旧式のオレオレ詐欺ならいざ知らず、現在の複雑で巧妙な詐欺の前では無理です。
 現状では、以上のことを知っていながら、振り込む直前に銀行員に注意されていながら、振り込んでしまったという被害者が多くいます。
 というわけで、もう1度、しっかりと肝に銘じておいてください。

3.あとの祭りになってしまっても
 せめてもの抵抗と腹いせのために、振込口座の銀行に対して「○○銀行××支店の普通1234567、名義人○田△郎の口座が振り込め詐欺に使われているので、口座を停止してほしい」と要請しましょう。
 金融機関側は「個人情報の守秘義務があるので、警察の捜査要請がない限り口座を停止することはできない」と拒否しますが、情報の提供にはなるので積極的に情報を提供した方がよいです。


具体例一覧
 多様化していますので参考までにいままでの事例を挙げておきます。

【オレオレ詐欺】
 高齢者などを狙い「交通事故を起こして示談金が要る」「中絶費用が必要になった」等。他、泣き詫びる子供を装う「ごめんなさい詐欺」や「ボクボク詐欺」も。

【確認妨害】
 上記で確認するのが有効な防御手段だと書きましたが、前もって確認できないようにしているケースがあります。例えば、あなたの子供が事故を起こしたとした場合、あなたはすぐに子供に電話するでしょう。しかし、その前にあらかじめ犯人は子供に何回もいたずら電話をして電話の電源を切らせたりすることがあります。

【警察ですが】
 警察を装って電話してきます。難しい専門用語を使うのと「警察」という目に見えない権威と先入観でだまされやすくなります。

【会社の上司ですが】
 横領やトラブルを起こして会社に損害を与えたからとして賠償金名目の請求をしてきます。

【税務署職員ですが】
 税金を還付するので手数料を振り込んで下さい。

【携帯の発信電話番号の偽装】
 着信の電話番号を成りすます手口もあります。携帯電話会社では偽装は不可能と言っていますが、全く不可能では無いらしいので気をつけて下さい。

【融資保証金詐欺】
 「貸します詐欺」とも言います。融資を引き受ける条件として保証金の振込みをさせる詐欺です。お金の無い人からお金を奪い取るというもの。これは複数の悪徳金融がぐるになっていますので、生きていたければ死守して下さい。

【傷害行為を起こした】
 お宅の息子が人に怪我をさせたので、その示談金や入院費休業補償を払って下さいと言うもの。

【家賃や管理費】
 賃貸住宅や集合住宅に住んでいる人に、振込先が変更になったと言う詐欺。

【電車痴漢男】
 駅員や警察官などを装い、息子や夫が痴漢行為を犯したので示談金を払えと言うもの。

【国民健康保険庁】
 うその組織で「国民健康保険証が無効になる」などと言ってだまします。

【逆オレオレ詐欺】
 高齢者ではなく、息子や孫の方に「両親(祖父母)が危篤状態だから大至急送金を頼む」などと言うもの。

【アポ電】
「携帯の発信電話番号の偽装」ほどテクニカルではありませんが似たようなものです。
 あらかじめだます相手に「こんど携帯が変わるから」と番号を告げておきます。そこさえクリアすれば、以後着信には事前に知らせておいた番号が表示され、多少声が変わっていても機種のせいにできるので疑いが薄くなります。

【その他】
 身内が、株、女性トラブル、ギャンブル、で失敗したなど、いろいろ。
 事前にだます相手の身辺調査を行い、関係者でなければ分からないような内容の話でもちかけてだますケースも多々あります。

特徴
 とにかく振込みを急がせます。「暴力団に乱暴される」「急げば逮捕されずに示談で済む」などなど。
 金融機関の振込みは平日昼3時までなので、電話は平日の昼2時ぐらいまでにかかってくることが多いです。

総括
 人間のアイデンティティーは意外にもろく崩れ去ることがあります。
 たとえば私1人があなたに嘘をついても簡単にだまされることは無いでしょう。
 しかし、これが複数の人間から嘘をつかれると事情は変わってきます。あなたの両足がしっかりと踏ん張っているあなたが培ってきた常識の土台は、時に簡単に揺るがされ不安定になり得ます。
 自分ひとりが正しくて関係者全員が間違っているという判断はなかなかできません。
 その相手が警察や医者・弁護士といった自分より「権威のあるもの」や「なにかしら確かで偉いもの」であり、よってたかって攻められた場合はなおのことです。
 とはいえ、ここまで読んでいただき知識を得たあなたならある程度の抵抗はできるでしょう。また、あなたの大切な人がだまされそうになっていたら助けてあげることが出来るかもしれません。
 手口は巧妙になってゆく一方ですのでどうか悪い詐欺にひっかからないようにしてください。
 何卒よろしくお願い申し上げます。

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